物件探し編

佐久市空き家バンク「住まいオーダー」完全ガイド|移住希望者必見の新制度

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佐久市への移住を検討している方へ。

理想の住まいを探すとき、通常は不動産サイトを何時間も眺めたり、何度も現地に足を運んだりする必要がありますよね。

でも、佐久市には「住まいオーダー」という画期的な制度があるのをご存知でしょうか。

これは、あなたが希望する条件を伝えるだけで、市が物件所有者や不動産会社に情報を広く呼びかけてくれるという、まさに「逆転の発想」から生まれた仕組みです。

この記事では、佐久市の空き家バンク制度と「住まいオーダー」について、移住検討者の視点から徹底解説します。制度の使い方から、実際の成約実績まで、あなたの佐久市移住を成功させるための情報をすべてお伝えします。

佐久市空き家バンクの基本:成約率日本一を達成した理由

佐久市空き家バンクが選ばれる2つの理由

佐久市の空き家バンクは、2013年に成約率日本一を達成した実績を持っています。なぜこれほどまでに高い成約率を誇るのか、その秘密は大きく2つあります。

理由1:すぐに住める物件だけを厳選

一般的な空き家バンクでは、改修が必要な物件やボロボロの空き家も登録されていることが多く、実際に見学してガッカリする経験をした方も多いのではないでしょうか。

佐久市では違います。市役所の職員が事前に物件をチェックし、10項目の厳しい審査基準をクリアした物件のみを登録しています。具体的には以下のような項目がチェックされます。

  • 土砂災害特別警戒区域・危険地区でないこと
  • 外壁にクラックや剥落がないこと
  • 躯体・基礎に補修の必要がないこと
  • 害獣の被害がないこと
  • 普通乗用車用の駐車場があること
  • 所有権について係争中でないこと
  • 事故物件でないこと
  • 残置物処理が行われていること
  • 適正価格であること
  • 別荘物件に該当しないこと

このように厳格な基準で選ばれた物件だからこそ、見学時に「暮らしのイメージ」がつきやすく、移住へのハードルが下がるのです。

理由2:市役所職員の安心感ある案内

物件の問い合わせは、佐久市役所の移住交流推進課が窓口になります。

ただし、市役所が行うのはマッチングまで。契約については所有者または不動産会社と直接やり取りする形になります。これは、行政が中立的な立場で物件紹介を行い、実務的な契約は専門家に任せるという、合理的な役割分担です。

空き家バンク利用の注意点

佐久市の空き家バンクを利用する際には、いくつか知っておくべきポイントがあります。

事前登録が必須

見学希望日の原則1週間前までに登録が必要です。登録時には以下の要件を満たす必要があります。

  • 定住または定期的に滞在して、経済・教育・文化・芸術活動などを行うことにより、地域の活性化に寄与できる方
  • 定住または定期的に滞在して、佐久市の自然環境、生活文化などに対する理解を深め、地域住民と協調して生活できる方

登録は佐久市の公式サイトから行えます。

物件数は限定的

こうした厳しい選定基準の結果、2024年2月時点での空き家バンク登録物件は9件程度となっています。新規物件が出るとすぐに決まってしまうこともあるため、早めの登録がおすすめです。

この「物件が少ない」という課題を解決するために生まれたのが、次にご紹介する「住まいオーダー」制度なのです。

「住まいオーダー」制度の全貌:あなたの希望を市が募集

従来の物件探しとの根本的な違い

通常の物件探しは「物件ありき」です。不動産サイトに掲載されている物件の中から、条件に合うものを探すという流れですよね。

しかし「住まいオーダー」は発想が真逆です。「要望ありき」で、あなたが希望する条件を市が公開し、それに応えられる物件所有者や不動産会社からの情報を募るという仕組みなのです。

2021年1月から開始されたこの制度は、佐久市が独自に考案したもので、現在では他の自治体でも採用されるようになってきています。

住まいオーダーの具体的な仕組み

対象となる方

  • 佐久市内で物件をお探しの移住希望者
  • 直ちに契約交渉に入れる方

この「直ちに契約交渉に入れる」という条件がポイントです。単なる情報収集段階ではなく、具体的に移住を検討している方向けの制度だということです。

オーダーできる内容

以下のような希望条件を伝えることができます。

  • 賃借または売買
  • 戸建て・集合住宅・土地
  • 価格帯
  • 間取り
  • 立地エリア
  • その他の希望条件

特に注目すべきは「土地」と「集合住宅」も対象になる点です。空き家バンクでは戸建ての空き家のみを扱っていますが、住まいオーダーではより幅広い選択肢があります。

マッチング期間は2ヶ月間

あなたの要望は市のウェブサイトで2ヶ月間公開されます。この期間中に、条件に合う物件を持つ所有者や、取り扱いのある不動産会社から情報が寄せられる仕組みです。

2ヶ月という期限があることで、物件所有者側も「今すぐ対応しなければ」という意識が働き、マッチングの確度が高まります。

マッチング後の流れ

条件に合う物件が見つかったら、所有者または不動産会社と直接交渉に入ります。市はマッチングの場を提供するまでで、契約交渉は当事者間で行う形です。

実際の成約実績から見える制度の実力

これまでに約17件の成約実績があり、その多くが土地の取引です。これは、空き家バンクでカバーできていなかった「土地」のニーズに、住まいオーダーが応えている証拠といえます。

実際に移住を検討している方の中には、既存の建物ではなく、新しく家を建てたいと考える方も多くいます。そうした方にとって、住まいオーダーは理想的な土地を見つける有効な手段となっているのです。

空き家バンクと住まいオーダーの使い分け戦略

それぞれの特徴を理解する

2つの制度は競合するものではなく、補完関係にあります。あなたの状況に応じて、どちらを使うべきか、あるいは両方を併用すべきか判断しましょう。

空き家バンクが向いているケース

  • すぐに住める状態の良い戸建てを探している
  • 早急に住まいを確保したい
  • 具体的な物件を見て判断したい
  • リフォームの手間をかけたくない

住まいオーダーが向いているケース

  • 土地を探している(新築を考えている)
  • 集合住宅(マンション・アパート)を探している
  • 特定の条件(立地、間取り、価格など)にこだわりがある
  • 空き家バンクに希望の物件がない
  • 少し時間に余裕がある(2ヶ月待てる)

併用戦略のススメ

最も賢い方法は、両方の制度を同時に活用することです。

空き家バンクに事前登録しておけば、良い物件が出たときにすぐに情報を得られます。同時に住まいオーダーで希望条件を公開しておけば、より広い範囲から物件情報が集まる可能性があります。

特に、移住まで数ヶ月の余裕がある方は、この併用戦略を強くおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q1. 住まいオーダーと空き家バンク、どちらを先に使うべきですか?

同時並行で両方を活用することをおすすめします。空き家バンクには事前登録しておき、良い物件が出たらすぐに対応できるようにしておきましょう。同時に住まいオーダーで希望条件を公開しておけば、より広い選択肢を持つことができます。

Q2. 住まいオーダーで希望を出しても、必ず物件が見つかりますか?

必ず見つかるとは限りません。あくまで物件所有者や不動産会社からの情報提供を募る仕組みなので、条件によっては情報が集まらない可能性もあります。ただし、2ヶ月という期限があることで、一定の緊張感を持って情報が集まりやすくなっています。

Q3. 市外在住ですが、事前登録はオンラインでできますか?

はい、佐久市の公式サイトから登録できます。ただし、物件見学の際には原則として現地に来ていただく必要があります。

Q4. 住まいオーダーの2ヶ月が経過しても見つからない場合は?

2ヶ月経過後に再度オーダーすることも可能です。ただし、条件を見直すことも検討しましょう。価格帯や立地の優先順位を調整することで、マッチングの可能性が高まります。

Q5. 空き家バンクの物件は本当にすぐ住めますか?

佐久市の空き家バンクは10項目の厳しい基準で審査されているため、多くの物件がすぐに住める状態です。ただし、中には軽微な修繕が必要な物件もあるため、見学時にしっかり確認することが大切です。

Q6. 賃貸と購入、どちらがおすすめですか?

これは個人の状況によります。まずは賃貸で佐久市の生活を体験してから購入を検討する、という段階的なアプローチも賢い選択です。住まいオーダーでは賃貸・売買の両方に対応していますので、あなたの状況に合わせて選択できます。

まとめ:あなたの理想の佐久暮らしを実現するために

佐久市の「住まいオーダー」は、従来の物件探しの常識を覆す画期的な制度です。あなたの希望条件を市が公開し、広く物件情報を募ることで、思いがけない理想の住まいに出会える可能性があります。

この記事のポイントをおさらい

  • 空き家バンクは厳選された良質な物件を提供(現在約9件)
  • 住まいオーダーは希望条件から物件を探せる逆転発想の制度(2ヶ月間公開)
  • 成約実績は約17件で、主に土地の取引が多い
  • 空き家バンクと住まいオーダーの併用が最も効果的
  • 事前登録と早めの行動が成功のカギ

次のステップ

  1. 佐久市公式サイトで空き家バンクと住まいオーダーの最新情報を確認
  2. 空き家バンクに事前登録
  3. 現地訪問を計画
  4. 住まいオーダーで希望条件を公開
  5. 佐久市移住交流推進課に相談

佐久市への移住は、単なる住所の変更ではありません。豊かな自然に囲まれながら、都市的な利便性も享受できる、新しいライフスタイルの始まりです。

浅間山を望む美しい景色、澄んだ空気、新鮮な野菜、温かい地域コミュニティ。そんな佐久市での暮らしを、住まいオーダーを活用して実現してみませんか。

あなたの理想の住まい探しに、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。佐久市であなたをお待ちしています。


参考リンク

※本記事の情報は2025年10月時点のものです。制度内容は変更される可能性がありますので、必ず最新情報をご確認ください。

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著作者情報
にじや不動産
にじや不動産
佐久市移住者向け専門不動産会社
2020年東京から佐久市に移住した夫婦が経営。 自身の移住体験と不動産業界での実務経験を活かし、50組以上の移住者をサポート/佐久市の4つのエリア特性を熟知し、ライフスタイルに合わせた物件提案を得意とする/ 【移住実績】東京→佐久市移住(2020年) /【サポート実績】移住相談50件以上(累計) /【メディア掲載】日本テレビZIP!、プレジデントウーマンほか/宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー監修により情報発信
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