シェアキッチンの利用料、いくら売れば採算が合う?マルシェとは違う収支の考え方
マルシェ出店では、その日の出店料を払って、その日の売上から差し引けば、シンプルに損得が見えていたと思います。
ですが、シェアキッチンの場合は継続出店になるため長期視点で数字を考える必要があります。
数字の話と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、考え方はシンプル!
今回は、「シェアキッチンで継続出店するときのマルシェとは違う収支の考え方」についてお話しします。
マルシェと継続出店、コスト構造の違い
マルシェは、1日単位で出店料がかかり、その日の売上と比較すれば損得がすぐにわかりますよね。
一方、継続出店は、月単位・週単位での利用料がかかるため、「1回の出店」ではなく「ひと月でどれだけ売れば成り立つか」という視点で考える必要があります。
つまり、マルシェのときの「その日の感覚」だけでは判断できなくなる、ということ。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、一度仕組みを理解すれば、あとは同じ考え方を繰り返すだけなので、実はカンタンです!
シェアキッチン利用にかかる費用の全体像
継続出店でかかる費用を大きく分けると、次のようになります。
- 施設利用料:シェアキッチンを借りるための料金(時間単位・月額制など、施設によって異なります)
- 食材費:商品を作るための原材料費
- 包材費:パッケージ、紙袋、ラベルなど
- 告知・販促費:SNS運用費(基本は無料でも、写真撮影や印刷物などで費用がかかる場合があります)
- 許可関連費:営業許可の申請費用(継続的にかかるものではありませんが、最初に必要になります)
シェアキッチンの利用料に種類はある?
シェアキッチンの利用形態は主に、
- 1時間借りると〇〇円という「時間貸し」
- 週、月に◯回借りるという「月額制」
- 売上に応じて利用料がかかる「売上連動制」
などがあります。金額もさまざま。
おおよその相場目安としては1時間1,000円ほどですね。
ただし、安いから良い、高いから良くない。と安易に判断できるものではありません。
例えば、利用料は安くても光熱費は別。というケースもあります。
1つの金額目安として覚えておくと良いでしょう。
例えば、佐久市中込にあるシェアキッチン「さくのす」では、
- 売上連動制
- 固定利用料金
2つの料金プランから選択いただけるようになっています
売上の20%
※施設維持していくための費用として、
・最低利用料金 2,000円/日
・光熱費 1,000円/日
を設定させていただいております。
1例:
A:ランチタイム
9:00~15:00 月4回利用(毎週◯曜日) 27,000円(1,125円/時間)
さくのすの料金詳細については「さくのすの利用料金」をごらんください。
シェアキッチン出店料とマルシェ出店料の比較
マルシェの出店料相場はイベントによりさまざまですが、平均的な相場としては次のようになります。
- 地域密着型・小規模マルシェ
- 料金: 2,000円〜5,000円
- 特徴: 公園や商店街、個人の店舗スペースなどでの開催。
- 都市型・中規模マルシェ
- 料金: 5,000円〜15,000円
- 特徴: 週末に開催される商業施設の広場や、中心部の大型公園での開催。集客力が高いため出店料も上がります。
- 大規模フェス・観光イベント
- 料金: 20,000円〜50,000円以上(または売上歩合制)
- 特徴: 数万人規模の来場者が見込めるイベント。
これらと比較すると、「シェアキッチンの出店料1時間1,000円」という金額は、高く感じるかもしれません。
例えば、10時から15時までの5時間イベントの出店料が3,000円だとすると、1時間あたり600円です。
シェアキッチン利用料と比較すると、安いですよね。
ですが、単純比較はできません。
なぜなら、「シェアキッチンで営業をする」というのは、「マルシェ出店する」というスタイルとは全く異なるからです。
いろんな場所でマルシェ出店するたびに来てくださるお客さん、というのはとても貴重なものですよね。
でも、お客さんからしてみたら
「あちこちのマルシェに行くのは大変だし、同じ場所にお店があるとうれしい」
という思いがあるのも確かです。
あなた自身がマルシェで気に入ったお店を見つけたとします。
とても美味しかったけど、次は50km離れた街でのマルシェ出店。
こうなると、行くのはなかなか難しいですよね。
つまり、「シェアキッチン営業」とは、
その街の人たちのために提供する
ということ。
同じ場所で営業するということは、今後のあなたの事業拡大のためとっても、街の人達にとっても役に立つことなんです。
さて、次はシェアキッチン営業における、具体的な計算方法をご紹介します。
採算ラインの計算方法
商売の基本となる考えは、
売上 ー 経費 = 利益
ですよね。
シェアキッチン継続営業の経費には
- 出店料
- 原材料費
- 包装費
- 宣伝広告費
などがあります。
ですが、どんな商品を扱うにしても1つ売るだけで経費を上回る利益をだすことは、ほとんど無いかと思います。
つまり、いくつかの売上がでることで売上と経費がちょうど同じになるタイミングがきます。
これを「損益分岐点」といいます。
もしかしたら、マルシェ出店の際に損益分岐点を計算したことがある人もいるかもしれません。シェアキッチン継続出店では、より重要になってきますので必ず計算してくださいね!
損益分岐点の簡単な計算例
固定費 ÷ (販売価格 - 1個あたりの原価)=損益分岐点となる販売個数
例えば、固定費(施設利用料)が月20,000円、販売価格が400円、1個あたりの原価が180円だとすると、
20,000円 ÷ (400円 - 180円) = 約91個
月に約91個売れば、固定費分を回収できる、という計算になります。これを月の営業日数で割れば、「1日あたり何個売ればいいか」が見えてきます。
固定費の考え方
固定費は、売上の有無にかかわらずかかる費用のことです。
継続出店では、施設利用料がこれにあたります。「毎月、最低限これだけはかかる」という金額を、まず把握しておきましょう。
1個あたりの原価の出し方
商品1個を作るのにかかる材料費・包材費を合計したものが、1個あたりの原価です。
例えば、材料費が1個あたり150円、包材費が30円であれば、原価は180円になります。
採算が合わない時に見直すポイント
計算してみて「思ったより数が必要だ」と感じた場合、見直せるポイントはいくつかあります。
- 販売価格:原価に対して価格が低すぎないか
- 原価:材料の仕入れ方法や、包材のコストを下げられないか
- 固定費:利用する施設の料金形態が、自分の営業頻度に合っているか(時間貸しと月額制、どちらが合うか)
- 営業頻度:固定費を、より多くの営業日で分散できないか
数字だけを見ると不安になるかもしれませんが、どこを調整すれば採算が合うようになるのか、一つずつ確認していけば大丈夫です。
まとめ:数字を把握すれば不安は減る
1日限りのマルシェとは異なり、長期的視点で販売計画を立てること
これが、マルシェとは違う収支の考え方です。
「売れ残ったらどうしよう」という不安の多くは、実は「いくら売れば大丈夫か」がわかっていないことから来ているのかもしれません。
損益分岐点を一度計算しておくと、「今日はこれだけ売れたから大丈夫」という安心感を持ちながら営業できるようになります。
最初は少し手間に感じるかもしれませんが、一度仕組みを作ってしまえば、あとは同じように使い続けられます。
マルシェ出店から一歩進んで「継続出店」を考えるときに、知っておいてほしいことのまとめはこちら。
マルシェから継続出店に進むのは、決して簡単な決断ではないと思います。
でも、一人で全部を決めなくていいんです。
僕も飲食業10年、Webマーケティング10年と経験を重ねてきました。
まずは見学だけでも、お気軽にご相談くださいね!

