民泊にはどんな種類がある?住宅宿泊事業法と旅館業法の違い
「空き家を民泊にしたい」と考えたとき、まず知っておく必要があるのが、民泊には法律上いくつかの種類があるということ。
この記事では、2つの制度
- 「住宅宿泊事業法(民泊新法)」
- 「旅館業法(簡易宿所営業)」
の違いを佐久市の民泊管理事業者でもある「にじや不動産」がお伝えします。
住宅宿泊事業法(民泊新法)とは
2018年6月15日に施行された「住宅宿泊事業法」、いわゆる民泊新法は、届出を提出するだけで始められる制度です。
大きな特徴は次の通りです。
- 届出制:許可ではなく、都道府県知事等への届出で開始できます
- 年間180日以内の制限:現に居住している住宅を活用する場合、年間の営業日数が180日以内であれば、この制度で足ります。この180日は、4月1日正午から翌年4月1日正午までの1年間で算定され、1泊を1日としてカウントします。
- 住居専用地域でも営業できる:旅館業法では原則営業が難しい住居専用地域でも、この制度なら営業できるというメリットがあります。
- 設備基準は比較的緩やか:客室面積(3.3㎡×宿泊者数)、入浴設備、トイレ、洗面、調理場(台所)などが必要とされますが、旅館業法に比べると基準は緩やかです。
- 管理委託が必要になる場合がある:家主居住型で居室数が6以上の場合、または家主不在型の場合は、住宅宿泊管理業者への管理委託が必要になります。

一棟をまるまる貸し出す場合など、宿泊者しかいない状態が「家主不在型」になります。
旅館業法(簡易宿所営業)とは
一方、旅館業法に基づく簡易宿所営業は、民泊新法よりも以前からある宿泊事業の許可制度です。
- 許可制:保健所や消防署による施設検査を経て、許可を取得する必要があります
- 年間365日営業可能:民泊新法のような日数制限はなく、通年で営業できます。
- 住居専用地域での営業は難しい:用途地域の制限により、住居専用地域では営業が難しいのが一般的です。
- 構造設備基準が比較的厳しい:客室数・面積、換気・採光、洗面設備など、細かな基準を満たす必要があります
消防法の要件は、どちらも重要
旅館・ホテル・簡易宿所は、消防法上「旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの」に区分され、自動火災報知設備・誘導灯・消火器などの設置義務があります。
住宅宿泊事業法についても、法律上の必須事項ではないものの、国のガイドラインでは消防法令適合通知書の提出を求めることとされており、実務上は同様に防火設備への対応が必要になります。
民泊だから消防法の対応が不要というわけではない、という点は誤解しやすいので注意が必要です。
どちらを選ぶべきか、判断のポイント
簡易宿所と民泊、どちらを選ぶかは、
営業日数・初期投資・物件の用途地域
の3点で判断するのが基本です。
- 通年でしっかり収益化したい、初期投資をかけてでも本格的に運営したい→ 簡易宿所(旅館業法)
- まずは副業的に、年間180日以内で始めてみたい→ 住宅宿泊事業法(民泊新法)
- 物件が住居専用地域にある→ 簡易宿所の許可を取るのは難しいため、住宅宿泊事業法での届出が現実的な選択肢になります
まとめ:物件の立地と、目指す運営スタイルで選択が変わる
住宅宿泊事業法と旅館業法、どちらの制度を選ぶかによって、必要な手続き、営業できる日数、そして立地条件が大きく変わります。
特に、物件がある用途地域によっては、選べる制度が限られてくるため、まずはご自身の物件がどの用途地域にあるかを確認しておくことが最初のステップになります。
にじや不動産では、佐久市での民泊の可能性について、物件の立地条件を踏まえたご相談を承っています。
「うちの空き家、どちらの制度が向いているか知りたい」という段階でも、お気軽にご相談ください。
※ 民泊に関する制度は法改正や自治体の条例により変更される可能性があります。
佐久市の民泊開業完全ガイド
「空き家を民泊として活用できないか」
——長期賃貸とは違う選択肢として、民泊に関心を持つ空き家オーナーは少なくありません。
ただし民泊は、長期賃貸とは適用される法律も、収益の仕組みも、運営の手間もまったく異なります。
このガイドでは、佐久市で民泊管理事業を行う「にじや不動産」が、佐久市で民泊(住宅宿泊事業)を始めることを検討する方に向けてまとめました。
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